壊滅的に体力が落ちている。
故に去年あたりまではテレビで「今日は真夏日になるでしょう、なお天気は晴れです。繰り返しますが本日は晴天なり〜」的な事を言われると、「今日はビールでも飲むかぁ!!」と馬鹿だから鼓舞されたものだが、今年になって老化が一気に進んだ為か「真夏日」と聞いた瞬間に食欲は減退し、胃はキリキリしだし、うだるような暑さの中に街を歩くと瞬間的に発生する疲労と、熱により身体から排出される老廃物入りの汗が大量放出される為か、当方の身体からは「加齢臭を超えた老人のような死臭」がしてくるので、以前のように「汗をかいたから酒を飲む」という気力はサラサラおきない。
故によく歩く街、「秋葉原」には全く行きたくない。
若い頃は目的など無くとも「秋葉原」は歩いているだけで楽しかったし、目的無く秋葉原に行っても何かしらの目的を探す事はできた。
だが当方が愛した「90年代」の秋葉原は現代の秋葉原にほぼ無く、まぁまぁ愛した「00年代」の秋葉原の面影も微々たるものとなり、今そこにあるのは「当方が理解できなくなってしまった最新カルチャーの秋葉原」であって、言うなれば現在の秋葉原を歩いている当方は、過去から現代にやってきて時代の流れについていけないタイムトリッパーのようなものであるからして、もはや我々世代でいうところの「ビデオデッキのタイマー予約ができなかった父親/母親並みに時代についていけない生き物」と言っても過言ではない。
という事から当方は秋葉原を観光名所としても楽しめないたけではなく、昔のように「自分の生活費を削りながら秋葉原でキャッキャ言いながら散財する友達」もいない上に、その頃の友達の大半は「住宅ローン」なり「車のローン」なり「子供の養育費」なりなどの、なりなりなりで、みな自由にできるお金は以前ほどないし、俺も含めてみな老後が多少なり心配なので、以前に比べて財布の紐は硬い。
また我々のような年齢になると「野球選手」や「プロレスラー」や「相撲取り」でもないのに、腰、首、肩、膝のどこかに爆弾、もしくは故障があるのがザラである事から、昔のように「秋葉原駅からジャンク通りを歩いてCompuAceまで行き、そこからUターンして中央通りを通って駅まで帰ってくる」という単純ルートを歩くのさえ「膝の故障」で断念せざる得なく、それでは駅にほぼ併設の「ヨドバシカメラ」だけに寄って買い物を済ませて帰ってくるなんてのは、元アキバキッズのプライドとして許されないし、そんなのはアキバ探索でもなんでもない。
つまりだ、秋葉原に行く事により、普段見ないようにしている「老化」や「老い」を否が応でも認めざる得なくなる訳ではあるし、当方は老いや老化に足して、見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込む程に前向きでもプラス思考でないので、もはや秋葉原に行くメリットは無いし、今の秋葉原には足繁く通った「ストレート」も「ツートップ」も「オーバートップ」「あんばんぐ」もなければ、「キッチンジロー」も「ラーメン松楽」ない。 まぁ、「ラーメン松楽」については、いつか食べに行こうと思ったまま30年ちょい程ペンディングした結果、食べないまま去年閉店してしまったのが心残りではあるが…
ともあれ、当方の中のパソコン全盛期であった20〜30年前なんぞは、暇があれば秋葉原に通っていたし、いま考えると「なんかソレ意味あんの?」としか言わざる得ない「今週のメモリ価格調査」「今週のハードディスク価格調査」「クロックアップが可能な週のCPU入荷展情報」などを、AKIBA PC Hotline!の記者でもないのに自主的に行っていた事は、完全に気が狂っていたとしか思えないし、俺以外もみんなやっていたので、あの時はなにか電子の奇病が日本全国で流行り病のように万円ていたのだと思う。
まぁ楽しかったからいいんだけど。
また25年前なんぞは「生活の糧」すらロクに確定してないにも関わらず、Quakeがヌルヌル動くと話題だった「Voodoo(グラボ)」の二枚刺しに憧れ、電脳キッズの大半は、それを得る為にバイトするなり会社で労働するなりししていたものであったが、いざ給料日になった瞬間、その高い志しはどこええら、誰もが速攻秋葉原に出向き頭の中でボンヤリ購入予定であった「ゲーム」なり「CPU」なり「マザボ」なり「ゲーム機」なり「無線機」なり「CD-Rメディア」なり「フロッピーディスク」なり「エロ同人誌」なりを第一次世界大戦で爆誕しまくった「戦争成金」よろしく散財したものだったが、実際の生活は「就職活動に失敗して親類縁者にパチンコで生活していくと宣言してしまった自称パチプロの若者」並みに質素なもので、誰もがパソコンを筆頭として電脳まわりはゴージャス、日常は貧困…みたいな方々ばっかりであったが、今振り返るとあれはあれで「まぁ、楽しかったからいいんだけど。」とは思う反面、その半数近くは「Voodooの二枚刺し」に成功しなかった事を考えると、夢とは叶わないから夢とはよく言ったものだ。
という訳で本日は、25年くらい前にパソコンで色々な事を夢見ていた方ならば、なんらかの形で遊んだことのある名FPS「Quake」&「Quake III」が、なんとインターネットブラウザで遊べるようになっていました!!というお話。
https://kirill-zakharov.itch.io/quake-1-3 Quake 1, 3(ブラウザ版)
こちらは勝手移植なブラウザ版(HTML版)の「Quake」&「Quake3」。
なので通信回線さえあれば、多少非力なマシンでも「Quake」&「Quake3」をどこでも遊べるようになるし、あの頃「いつかヌルヌルしたQuakeで遊んでみてぇなぁ…」などとボヤきながら「トライサル」や「ザ・グレイスフル」で買った非力な10万円パソコンを強化していったが諦めて「自分でイチからパソコンを組んだ」という方ならば、まず間違いなく「21世紀になると、あれがブラウザで動くんだ…」と感嘆の声を漏らす事は間違いなし!!
とまあ、ここまで自分の老いが見えるから秋葉原には行きたくないとは書いてはみたものの、ヒザの痛みと猛暑さえなければ今でも出向きたいと思っているし、とあるオーディオマニアが「あたり(脳卒中)」で半身不随になってから、ツイッターで事あるごとに「あの健康だった時のように、また秋葉原を歩きたい。あの頃のように闊歩したい」的な事を魂の叫びのようにボヤいているので、人間は健康なうちにやりたい事をやっておくのがよいと思うのだが、今の当方は昔のように「CD-Rを一枚あたり3円ほど安く買う為だけに、エレベーターが無いビルの階段を上がるのは絶望的に無理」なので、当方が数年に一度「秋葉原」で飲んでいる時は、昔話と健康面の話しかしない事から、俺も老いたぜと心から思う。
という訳で、若かりし頃に売価が500円も変わらないのに一日かけて秋葉原を探索し「他店よりも500円だけ安いグラボやメモリを入手した瞬間のアドレナリン放出を未だ忘れられない」という方や、「秋葉原はパソコンの街だった時代が一番おもしろかったなぁ…」とまるで年寄りが「70年代の全共闘の頃、あれが一番人生で楽しかったし日本が熱かった」と昔を懐かしむのよろしく90年代を最近よく振り返っている方、あれだけ人に「Voodooの2枚刺しのQuakeはヤバいから絶対に2枚刺しにした方がいいって!!」と吹聴しまくるも自身は最後まで「Voodooの2枚刺し」環境を得る事が出来なかった、90年代の電脳ボーイな方などは、こちらの「HTML版 Quake」&「HTML版 Quake3」をプレイして、Voodooの2枚刺しとはいったい何だったのかを考えてみてはいかがでは。
追記…世の中に「3DS」で「Quqke2」を動かす方法なんてのがあるので、ご興味のある方はどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=wOtIDmAplmU 3DSでQuqkeを動かす方法へのリンクと、そのプレイ動画
追記2…そういや、去年一瞬「開発中だったGBA版 QuakeがG色々あって流出」なんて話もあったので、ご興味のある方はこちらをご一読を。
https://www.xda-developers.com/how-quake-ported-game-boy-advance/ GBA版 勝手移植なQuakeの話
追記3…google社勤務の方がブラウザで「QuakeII」を動かすに成功しているので、ブラウザで「全バージョンのQuakeを動作さたい」という方はこちらもどうぞ。
https://code.google.com/archive/p/quake2-gwt-port/ Google社の開発したブラウザ版 QuakeII
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